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【第29回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

リンパ節郭清と肩こりの関係(カテゴリー:リンパ節郭清)

私は胸の手術と同時にリンパ節にあったがんも切除しました。

リンパ節を切除すると体内をめぐるリンパの流れが滞り、
手や腕が浮腫むといった副作用があると言われていますが、
担当医の腕の良さとA先生の鍼灸治療により
「腕はまっすぐ上がるし、浮腫みもない!」
とそれ以上のケアはしていませんでした。

時々手術痕を確認するものの、
やはり今でも傷口周辺は積極的に触りたくない部分です。

先日、職場でヨガ講師の資格を持っている人に
「Rさん肩が辛いんじゃない?肩と背中、左右のバランスが良くなさそう」
と言われました。
確かに慢性的なの肩こりに悩んでいます。
特に手術をした左側の方は首も背中も辛い。
「脇の下が凝り固まっているのかも」とのこと。
早速ずっと避けていた手術後の脇の下をマッサージし、セルフお灸を開始しました。
腕も足もお灸してきましたが、確かに脇の下のケアはしていませんでした。

マッサージとお灸をはじめて1ヶ月。
この自粛期間、運動不足と仕事の多さで疲弊している状況でも、
随分と肩と背中がラクになりました。

脇のリンパと肩こりが関係しているとは考えていませんでしたが、
そういうことだったか!と。

手術した箇所を触るのはなかなか抵抗がありますが、
やり続けるうちに慣れます。

やはり、動かさない部分、
触らない部分はどうしても血流が滞ってしまうのだと思います。

そして手術した部分は自分の弱点でもあるので、
そこは特にケアすべきなんだなと改めて思いました。

リンパ郭清の後のケアを教えてくれる病院はありません。
すべては自分で考えてケアするしかないんだなと改めて思うこの頃です。


つづく


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【第28回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

爪にもお灸(カテゴリー:副作用)

先日、足の指をドアの角にぶつけました。
何度経験しても地味に痛いですが、親指の爪が少し変色しました。
変色するほどになるのは数年ぶりです。

今こそ普通(?)の爪の色ですが、
抗がん剤中は副作用で黒ずんだり、
爪に筋が入ったり、変形することがあるそう。

主治医に
「ジェルネイルをすると爪が守られるからやるといいよ」とアドバイスをもらい、
化学療法の最中、私は手足のジェルネイルをしていました。

ジェルネイルをすると、主治医が言うように
手足の指は足の親指がなんとなく変色した以外、
特に問題なく済みました。

しかし、先日同じ経験をした人と話していて「?」と思ったのが、
「ジェルネイルで爪はカバーできたけど、
結局全部真っ黒になったよね?
そこからキレイに戻るの、結構時間かかったよね?」と。

「そうだっけ?」と忘れたフリをしましたが、
私はそこまでじゃなかったなと。

やはりここでも手足の指の裏のお灸をしていたことが功を奏したと思いました。
気になったこと、思いついたこと、不調のすべて。やはりお灸は万能。

ポイントは足の指ひとつひとつの裏と、表の爪の根元。お灸のサンドイッチです。
手足のしびれにも、爪の色変化などの副作用にも。おすすめです。


つづく


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【第27回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

放射線治療②(カテゴリー:放射線)

私は胸の手術が終わって傷が癒えてきた頃から放射線治療を始めました。
ガンが見られた脇、首、鎖骨、手術後の胸に照射する、ということで全25回。
日曜日以外は毎日通院しました。

放射線経験者の話や看護師さんの話を聞くと、
外的な副作用としては「日焼けをした後のような皮膚になる」と、
肺の一部にも当たるため「稀に肺炎になる場合がある」という説明でした。

本当に稀に白血球の低下が見られることがあるそうですが、
それもほとんどないとのこと。

まぁそんなものかと、それまでの抗がん剤や手術を思えば気楽に構えていましたが、
ある経験者から
「最初は平気だったけど、後からひどいやけど状態になって、
結果大きな水ぶくれができて、皮膚がグジュグジュになってひどく大変だった」
と聞き、ここにもまた試練があるのかも!?と気を引き締めました。

そこで考えたのが、日焼けの仕組み。
乾燥した肌と保湿された肌では乾燥した肌の方が焼けやすいと言われています。
ならばと、放射線治療を受ける前からとにかく皮膚の保湿を徹底しました。

この時、病院から処方されたのが「ヒ○○イド」
のちに美容目的で処方を希望する人が増えて問題になった話題のアレです。

当時、看護師さんたちに
「これ、顔に塗ってもいいよ。あとでネット検索してみて」
と笑顔で言われたのはそういう理由だったのですが、
私の場合はきちんとした理由で。

放射線治療のステップは、
まず初めに放射線科でどこに照射するかを細かく決めるため
ペンで体に印をつけられました。

ピンポイントで照射するため部位に印をつけてもらうのですが、
線や点線を紫の太いペンで思いっきり大きく描かれたため、
フランケンの顔のような、牛肉の部位を表した図のような、
なんとも滑稽な感じでした。

1回の照射にかかる時間はわずか5分から10分程度。
台の上に仰向けに寝転び、
バンザイした体勢で脇、首、胸にピンポイントで照射するのですが、
熱さや痛みもなくあっという間に終了しました。

25日の間、毎日の保湿(患部はこすらない。
手のひらにクリームを広げてスタンプのようにそっとのせる感じ)
を欠かさず繰り返しました。もちろん照射が終わってからも。

うっすらと赤く、本当に日焼けしたようになりましたが、
1ヶ月もすれば元どおり。火傷も肺炎も回避できました。
また、当初懸念事項だった胸のエキスパンダーにも影響しませんでした。

放射線科に通っていた時に印象的だったのが放射線技師の若者たち。
毎朝、爽やかな笑顔で「大丈夫ですか?」と声をかけていただきながら
「あと何回ですね、もう少しですね」と何度も励まされました。

放射線最後の日、検査技師の若者が一列に並んで
「おつかれさまでした。これで一旦、少しは安心できるかと思います。
ありがとうございました」とお辞儀されました。

「ありがとう」と言うのは私の方なのに、
私より先にかけられたその言葉には胸が熱くなりました。

「大変でしたね。辛かったですよね」と言われるより、
何倍も嬉しく本当の意味で人に寄り添う医療ってこういうことだよなぁと。

放射線治療を思い出す時、通院する憂鬱さより先に、
放射線技師の若者の顔が目に浮かびます。

つづく


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【第26回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

放射線治療①(カテゴリー:放射線)

女優でタレントのOさんがコロナで亡くなられたとの報道。
いつも元気いっぱい!というイメージが強かったので、
とても驚きました。
報道を見ていても、多くの人が私と同じ感情を抱いているようでした。

ワイドショーを見ながら引っかかった言葉。
「コロナだという報道もなかったし、
乳がんだったことも知りませんでした」というコメント。

きっとご本人はコロナのことも乳がんのことも
公表する必要はないと思っていたのだと思います。
あえて公表しなかったことを、取り上げなくてもいいのに…。
と、思いました。

Oさんが重症化してしまったのは、
「乳がんで免疫力が下がっていたから」と言われています。
真実はどうなのでしょう?

乳がんにおける放射線治療のリスクとして「肺炎」が挙げられますが、
それと関連したのでしょうか。

年齢や治療方法も体調も自分とは違うため比較できませんが、
コロナの重症化と乳がんによる免疫低下が関係あったかどうかについては
個人的に疑問が残ります。
あまりにもこじつけすぎないだろうかと。
そんなニュースを見ながら放射線のことを思い出したので、
書き留めておこうと思います。

私のガンは胸だけではなく、
左の脇の下(リンパ)、首、鎖骨付近まで散らばっていました。
胸と脇は手術で取りきったものの、
首と鎖骨においては手術できないので
胸と脇を含めて放射線でやっつけることになりました。

私は手術と同時に胸にエキスパンダーを仕込みましたが、
手術をする直前まで主治医がエキスパンダーを入れて良いか判断を悩んでいたのは、
後に放射線をする治療が決まっていたからでした。
エキスパンダーを入れた胸の上から放射線を当てると、
何らかの合併症のリスクがなきにしもあらず、だったからです。

つづく


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【第25回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

あの頃と似た生活(カテゴリー:日々の生活)

家で過ごす生活が続いています。
平日は仕事の電話などで誰かと話すこともありますが、
ゴールデンウィーク中は誰とも話さず1日が終わることもありました。
世の中、自由に動き回れないことや人に会えないことにストレスを溜めているようですが、
そんなこともどこか慣れている自分がいます。

最近はひたすら散歩しています。時間があるときは約10キロ。
歩きながら頭の整理もできてクリアになるし、
普段は気づかない街の風景にハッとしたり、
程よい疲労感で夜の寝つきも良いので悪くありません。

黙々と歩きながらふと思い出しました。こんな経験は前にもあったなと。
病気をしている頃、休日までウィッグをかぶって人に会うことが煩わしく、
人目が気にならなくなる夜、坊主頭にニット帽をかぶり、
その上からパーカーのフードをかぶって歩きました。

抗がん剤で頭がぼんやりしているので道に迷うし、
足裏が痺れているので長く歩けてもせいぜい3キロ程度でしたが、
自分の内と向き合うには良い時間だったと思います。

どうして自分ががんになってしまったのか、
なぜ髪もなくなり、胸まで無くすことになってしまったのか。
歩いても、歩いても、疑問は宙に浮いたままで、
明確な回答は見つけられませんでしたが、
自分に問いかける時間は逆に大事な時間だった気がします。

人はちょっと不自由で不便な時のほうが、
物事を深く考えられるのだと思います。

当時、散歩の途中で気になる洋服のセレクトショップを見つけました。
暗い店内をガラス越しに覗き込むと、
おしゃれな服に反して怪しげな自分が映り込みました。

ギョッとしつつ「今じゃない。元気になったら来よう」と思っていたのに、
それから数年そのお店のことは忘れていました。

今年のはじめ、とあるお店の人と友達になりました。
後にそのお店の人であることがわかって驚きました。
暗い気持ちで歩いた道の先にそんな未来があったとは。

病気をしているからと言って、
停滞しているわけでも、時間が止まっているわけでもない。
その先に今はわからない未来があります。

いいことばかりでもないけど、
悪いことばかりでもありません。

今、その最中にいる方、なんとかやり過ごして欲しいと思います。
意味のない時間なんて、きっとないと思います。

つづく


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