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【実例】クッシング症候群 [患者様の声]

こんにちは。青山です。

今日は、クッシング症候群のため、副腎摘出手術をしたMさん(女性)を
ご紹介します。

クッシング症候群とは、
血中に副腎皮質ホルモンであるコルチゾールが増加したときに起こる症候群。

クッシング症候群の症状を見てみると、
満月様顔貌(ムーンフェイス)、高血圧、肥満、糖尿病、
などが上げられます。

クッシング症候群は副腎皮質の腫瘍や下垂棒線腫のため起こるのですが、
Mさんは副腎皮質の腫瘍でした。

実は、Mさんは別件で病院へ通っていたのですが、
クッシング症候群だったとは、誰も全く気づきませんでした。

では、なぜ見つかったか?

Mさんは胆石の検査のためレントゲンを撮りました。
そこで、たまたま写った副腎がおかしいと医師が気付き、
検査をして、クッシング症候群だとわかったのです。

確かにMさんは、高血圧でした。
でも、まさかクッシング症候群のせいで高血圧だったとは、
誰も想像しませんでした。

手術前のMさんは、
とても元気でタフ、ガンガン仕事や遊びをこなしていました。
でも、ぜんぜん疲れない!

いろいろな人に「すごく肩がこってますね。」と言われるけど、
ぜんぜん自覚症状無し。
肩こりを感じたことがありませんでした。

「疲れって何?肩こりっ、何?って感じだったのよ~~~!」とMさん。

でも、それがまさか副腎皮質ホルモンが出過ぎているためだったとは、、、。

いろいろ調べてみると、
「一目でクッシング症候群だとわかる顔つきです(ムーンフェイス)」
と書かれていますが、
そうとは限らないのではないでしょうか?
そうだったらすぐにクッシング症候群だと医師が気づくはず。
なかなか発見されにくい病気だそうです。

もう一人、クッシング症候群だった方(男性)を知っていますが、
この方は、4つ目の大学病院でやっとクッシング症候群だと診断されました。
発見がもうちょっと遅かったら、命が危なかったそうです。

さて、手術後のMさんはといいますと、、、

クッシング症候群は、手術をした後がとても辛い病気です。
なぜなら、残った方の副腎は副腎皮質ホルモンを出す能力が低下しているため、
体内の副腎皮質ホルモン量が足りません。

薬で副腎皮質ホルモン補うのだけど、
薬を取り過ぎれば残った方の副腎の働きが回復するようにならない、
だから薬の量を取り過ぎないようコントロールし、
残った方の副腎の機能を回復させる必要があります。

残った方の副腎の機能が低いので、体内では副腎皮質ホルモンが不足気味、
そのため、関節や筋肉など身体のさまざまなところに痛みが出ます。
Mさんもそうでした。

Mさんは、薬を飲まなくていいようになるまで、
すなわち残った方の副腎の機能が回復するのに、
約2年、かかったそうです。

鍼灸治療の話もしましょう。
Mさんが当院にいらしたのは、術後のケアのためでした。

もちろん、西洋医学的ケアはしていましたが、
鍼灸治療も何かのサポートになれば、とのこと。

鍼灸治療としては、副腎は五臓の「腎」の領域。
しっかり腎を補う治療をしました。
そしてさまざまな関節や身体の痛みの緩和のための治療もしました。

最初の頃、背中の腎のツボを軽く触っただけで、
「いたたたた~っ」とおっしゃっていましたが、
いつの間にか言わなくなりましたね。

クッシング症候群が完治したMさんですが、
今でも身体のメンテナンスのために定期的に治療にいらしていただいています。

Mさん、とにかく肩こりが辛くてたまらないそうです。
これは普通の肩こりです!
もともと頑固な肩こりががあったけど感じなかったのは、
副腎皮質ホルモンの過剰のせい(お陰?)だった。
正常値となった今では、人並みに肩こりを感じるのです。

「これが肩こりかあ~!辛いよ~。」とMさん。

でも、タフなところは、以前と変わらないようです。









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