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【第16回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

足裏の痺れ(カテゴリー:痺れ)

パクリタキセルの点滴が始まり、約二週間で脱毛の開始。
精神的には脱毛が一番辛かったのですが、
体的に辛かったのは手足の痺れでした。

化学療法を重ねるにつれて劇薬は末端に行き届き、溜まるのでしょうか。
指先や足の裏が痺れる副作用があらわれました。
この痺れの感覚、例えるなら氷を張ったボウルに手を沈めたあとの感覚。
足の裏はジリジリと電流が走っているような感覚。

痺れがひどくなってからは、手や指の感覚がなくなり、
きちんと持っているつもりでもモノを落とすことが増え、
私は本などの紙をめくる作業がとても辛くなりました。

足裏もまた、常にガムテープを貼り付けているような
(わかりにくいと思いますが)そんな感覚でした。

痺れを軽減するための薬を処方されたのですが、
その薬もまた「ふらつき」という副作用。
薬を飲むと確かに痺れは軽くなるものの、足の裏の感覚が鈍くなり、
歩行時に階段を踏み外しそうになるなど危険を感じることもあり、
結局その薬はやめました。
でも、いちばんの理由は副作用に副作用を重ねて薬を飲むことに抵抗があったのです。

痺れは夜になると指先と足裏は疲労と血液循環が鈍るのか、
とても重くだるく、ベッドに入ってから眠れないことが続きました。

夜中、何度も起きて足裏をさすったり、ツボを刺激してみたり。
わらにもすがる思いでやってみたのは、お灸です。

足裏の痺れを感じるところに3つくらいお灸をしてみました。
お灸の熱は足裏の奥底に響き、鍼で刺されているのではないか?
と思うほど鋭利な痛みが走りました。

でもその痛みは心地よさに変わり、
当初は3つくらいだったお灸もどんどん範囲を広げ、
足裏全体にお灸をするまでに至りました。

seq-ashiura-zenmen-w500.jpg

先日、どのようにお灸をしたかA先生にお見せしました。
その足裏を見て「大変だったのね。ここまでしんどかったのね」と
しみじみされていたのが印象的でした。

あまりにも辛い時は一晩で両足2回ずつ繰り返しました。
でもこの足裏全面に据えるお灸、今でも時々やっています。
足裏のお灸はしばらく温かさも続くので、
痺れではなくても冷え性の人は特に良いと思います。

唯一難点は大量にお灸を消費すること。
それでも、薬を飲むより安心で感覚的にも即効性がある足裏お灸、
お勧めします。手指、足裏の痺れにぜひお灸を!


つづく


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【第15回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

点滴と冷え(カテゴリー:冷え)

私の化学療法(抗がん剤)は、点滴でした。
(がんの種類や治療によっては飲み薬もあるようですが)
私の治療の前半は「パクリタキセル」でしたが、
この成分の中にアレルギー症状を引き起こすものがあるということで、
抗がん剤だけ投与するのではなく全部で4つの点滴をしていました。

<点滴の流れ>
アレルギー予防の点滴① (約15分)

アレルギー予防の点滴②(約15分)

パクリタキセル(抗がん剤)(約60分)

生理食塩水(点滴管内の抗がん剤を洗い流す)(約5分)

治療を始めたばかりの頃、
冷凍庫で冷やされたようなヘルメットと手袋、
スリッパが提供されました。

末端を冷やすことで脱毛や手足のしびれを軽減できる、
という事例があることから、希望者には使わせてもらえたのです。

脱毛が怖かった頃「少しでも防げるのなら」と頑張って使っていましたが、
寒くてたまりませんでした。
看護師さんが温めた毛布を何枚も持ってきてかけてくれるのですが、
3回試した頃にはあまりの冷えが苦痛になり
(努力むなしく脱毛も防げず)
その3点セットはやめました。
そうでなくても点滴4つを体に送り込むと
体が冷えていく感覚がありました。

その頃A先生には「点滴が体を冷やすから」と、
たくさん温める治療をしていただきました。

「冷えは万病のもと」なのに、「冷える治療」をしているという違和感。
残念ながら病院では「風邪を引かないように気をつけてくださいね」とは言われても「点滴で冷えるから温めてね」とは助言してくれません。

点滴フルコースで治療されている方、指先やおなかが冷えていませんか?
靴下、腹巻、いろいろなものを駆使して気をつけていただきたいです。

つづく

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【第14回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

あの頃の体調(カテゴリー:当時の体調)

病気が発覚した頃、「胸以外に自覚症状はなかったのか?」と聞かれることが多かったのですが特にありませんでした。いや、正確に言えば「ないと思っていた」と言うのが正しいです。

当時の私は、お世辞にも規則正しい生活をしていたとは言えませんでした。
でも、とても悪い生活をしているわけでもなく不健康でもなく、自分では普通の生活だと思っていました。でも今思えば
●仕事が忙しく夜遅くまで働く。
●土日のどちらかは仕事をしている。
●人間関係のストレス過多。
●お風呂はシャワーで済ませることが多い。
●不規則な食生活。(栄養バランスもそこまで気にしていない)
と言った感じで胸を張って健康的な生活とは全く言えません。
しかし、私のような生活をしている人、そのような環境に置かれている人はきっと多いと思います。

同じ病気をした人が話していたこと。
「病気が発覚する頃って尿の臭いがおかしくなかった?」
私は、尿に関してそう感じることはありませんでしたが今になって思うのは、便の臭いのこと。恥ずかしい話ですが、お腹の具合はいつもどこか悪かった気がします。
しょっちゅう下痢をする、便秘気味になる、悪臭がする。

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もちろん、便なのでそれなりの臭いがするのかもしれませんが、今と比べるとやはり昔の方が何かおかしかった気がします。

「大腸は第二の脳」や「腸は体の根っこ」と聞くことが増えましたが、やはり大腸の変化は体の異変だったのだと思います。

忙しすぎて自分の体の異変やSOSに気づいてやれなかった。
「もっと自分を大事にしなさい」と言われてきたこと、今ならわかります。忙しい時代だからこそ、体の声に耳を澄ます余裕を持つことが大事なのだと思います。


つづく

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【第13回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

頭髪対策③鍼灸ケア

脱毛期もA鍼灸院に通っていましたが「こういう時こそケアすべき」と、髪がなくなった頭を鍼やお灸でじっくり治療していただきました。 「脱毛してしまったのだし、投薬が終わるまでは生えないのだから仕方ない」という発想ではなく、私のつるんとした頭に向き合ってくださったのは感謝しかないです。

私がもし、A先生に相談していなかったらこのような治療もせず、ただ化学療法が終わるのをぼんやり待つ知恵しかなかったはずです。

病気になる以前も、そして今現在も頭には鍼やお灸をしていただいていますが(頭髪のためだけではありませんが)それも含めて、それはやはり効果はあったと実感します。

頭髪における鍼灸の効果は以下(※私の場合)
① 頭皮全体ムラなく髪が生えそろった。薄毛も回避。
② 早い段階でくせ毛がなくなった
③ 質の良い髪が生えた
④ 白髪ナシ

化学療法を終えた患者の中には、髪が生えてこない人が2割程度いるそうです。 同じ病気をした知り合いの中にも、きれいに生えず悩んでいる人がいます。

また、化学療法の副作用で頭皮の毛穴が歪むようで、それによって生えてくる髪はくせ毛になります。私もうねりのある天然パーマで生えてきましたが、早い段階でボディパーマ風のゆるいくせ毛になり(ある意味とても好評だった!)あっという間に、ストレートに戻りました。

生えてきた髪も、元の髪より良い髪質に。白髪にもならず(妙齢女性の多くは白髪が増えるらしい)、ツヤのある黒髪に戻りました。 見た目も健やかな状態に戻る喜び。それを叶えてくれたのは、鍼灸の力だと思います。

見た目の問題は、髪だけでなく眉、まつげ、肌と色々ありますが、またそれについても触れていこうと思います。

つづく


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【第12回】鍼灸と乳がん治療 [がんと鍼灸]

頭髪対策②ファッションウィッグ

ウィッグは大きく分けて、ファッションウィッグ(人工毛)と、医療用ウィッグがあります。もし経済的に余裕があり、学校や仕事など、毎日ストレスを軽減して過ごしたいと思うなら、断然医療用ウィッグをオススメします。

私はファッションウィッグを休日用、医療用ウイッグを生活のために使いわけました。
ウィッグをウィッグと思わせないためのポイントはつむじと、襟足(生え際)。

襟足が浮いて見えるとウィッグ感が強くなるのですが、医療用ウィッグは日々の生活に支障がないように設計されているため、購入するかしないかはさておき、一度試着してみると良いと思います。
サイズも豊富に展開されているので自分に合うものが見つかるはずです。

つむじがセンター分けでナチュラル、襟足が浮かない設計、人毛のためトリートメントなどのケアやカラーもOK、コテで髪を巻くこともできるので変化もつけやすく、色々な意味でごまかしやすく、精神的負担が軽減できます。

1番の難点は、医療用ウィッグが高価ということ。
色々調べましたが、10万円〜30万円。年々、医療用ウィッグは進化していますし、安くなってきているのも事実なので(10万円以下もあり)、調べられるだけ調べて自分に合うものを見つけるといいと思います。

最近はウィッグも病院から紹介してくれるサービスもあるようですが、印象としては自分で調べて見つける方が割安の印象です。
私は医療用ウィッグのおかげで、何も知らない人にはだいぶ病気を隠し通せました。

<医療用ウィッグのつむじ>
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ウィッグと共に購入したいのは医療用帽子。
Amazonなどで比較して購入しましたが、コットンでできた軽いものがラク。
私の場合、ひとり暮らしで誰も見ていないという理由で家の中では何も被らず過ごすこともありましたが、寝るときに被りました。(朝起きると、たいていどこかへ行っている)バンダナも良いと聞いて頭に巻いてみましたが、ちょっと面倒でほとんど使いませんでした。

頭髪ケアについて、つづく


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